あと3日

で、この職場とお別れかと思うとやはり寂しいです。
毎日違う現場へ車で向かい、台車を押し、セットを組み、写真を撮り、セットを片付け、また台車を押し、車で会社へ帰る。
これが当たり前でした。毎日が違う仕事場というのは新鮮で、常に刺激を受けていた気がします。

喫煙室の中でタバコの臭いと戦いながらの現場や、掘りごたつ式の居酒屋、ホテルのテラス、ビルの屋上での撮影。
毎日のゲリラ撮影は私の応用力と臨機応変力を鍛え上げました。
毎日の職人との会話は私のコミュニケーション力(ヨイショスキル)を鍛え上げました。

SEからカメラマンに転職して、本当に良かったと思います。
SEという職業を終えた今だからこそ、よく分かります。ただそれだけでインテリと勘違いしていた自分が本当に恥ずかしい。
外に出なければ分からない事は山ほどあり、そこには面白い文化、面白いもの、美味しいもの、人とのふれあいや未知の世界がゴロゴロ転がっていました。

カメラマンを長い事していると、『視る』力がついたような気がします。
否が応でも毎日違う人と接する仕事なので、自然と人を見分ける力に長けてきます。
写真を撮る前に、被写体をじっくり観察するという無意識な行動がそうさせるのかは分かりませんが、人の嘘を見破れるようになったりしました。いや本当に。

これからもカメラマンとして続けていくかは未だ決めていませんが、この経験は一生の財産になるのだと、私は心からそう思っております。
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