【風景】天の川の撮影にチャレンジ(in 馬の背洞門)

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■カメラ:Nikon D780
■レンズ:18-35mm f/3.5-4.5G ED
■ISO:5000
■絞り:F3.5
■シャッタースピード:10秒

ちょいちょい夜景を撮影しているけれど、本格的な天体撮影をしたことがない。ということで、今年は天の川の撮影にチャレンジしたいと急に思い立った。天体写真ってハードルが高そうだしそっちにハマるとヤバそうだと勝手に思い込んでいたのもあるけれど、調べてみると意外と普通に撮影できるっぽかった。

関東で天の川を撮影できるスポットを探すといくつか候補があり、最も横浜から近いのは神奈川県は三浦半島、「城ヶ島」の馬の背洞門というところ。一度も行ったことがない場所だし、色々と下調べが必要だと思ったのでメッチャ調べた。

天の川はいつでも見れるわけじゃない。見る時期(タイミング)によって天の川の形は変わる。天体撮影には定番と呼ばれる露出がある。など、さまざまなサイトを巡って新しい知識を蓄えていく。実はカメラマンってこの瞬間が一番ワクワクする時間かもしれない。

■天の川はいつでも見れるわけじゃない
…月が出ている日は見え難い。新月に近ければ近いほど肉眼で確認しやすくなる。
■見る時期(タイミング)によって天の川の形は変わる
…1月は地平線から横たわった形で見えるが、5、6、7、8月にかけて形が縦になっていく。
■天体撮影には定番と呼ばれる露出がある
…マニュアル設定にして「ISO1600、絞りF2.8、シャッター速度10秒」が基本らしい。知らんかった。

特に露出は目からウロコだった。今までマニュアル露出でかなりテキトーに撮っていたのが情けない。シャッタースピードは10秒ほどだと星がほぼ停止しているように見えるので、ここはあまり動かさないで、アンダーであればISOで調整するのが良いらしい。最近のカメラならISO6400くらいまでなら持っていっても大丈夫らしい。ISO100が好きな私からすると、ISO6400なんて怖くて使いたくなくなっちゃう。

城ヶ島へ

2月の天の川は午前4時〜日の出にかけて見られるということで、城ヶ島へ向かったのは深夜。いくつか駐車場があるけれど24時間止められるのは城ヶ島の西側にある駐車場だけのようだ。私が到着した時点では6台くらいしか停まっておらず、かなり余裕があった。

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この駐車場に車を停め、真っ暗な海沿いを馬の背洞門に向かって進んでいく。文字通り真っ暗で、本当に何も見えないので懐中電灯は必須だった。何度も暗闇の登山を経験しているので大丈夫だろと思っていたけれど、視界が悪い中で大きな波の音が聞こえてくるのは怖かった。なんか出てきそうで。

馬の背洞門に到着したのは3時半頃。既に10〜15人くらいが待機し、カメラを構えていた。2月の天の川は地平線に横たわる形で出現するので、ポジション撮りが非常に大事だ。私も急いでカメラを構えて、露出を合わせる。

構図決め、露出合わせ、ピント合わせ

真っ暗すぎて全く何も見えないので、構図を決めることができない。仕方ないので適当にシャッターを切りながら微調整し、ベストな構図に近づけていくしかなかった。

もちろんライブビューで露出プレビューをして、ISOをMAXしていた。それで真っ暗で何も見えない。懐中電灯で目の前の岩を照らして構図を決めようとしたけれど、既に撮影をしている人たちの邪魔になってしまうから、気軽に明かりをつけることもできない。皆これ、マジでどうやってるんだ。

露出もテンプレ通り合わせようとしたが、私の広角だとF3.5が開放の限界だったので、ISOで4000〜6400までもっていくしかなかった。悲しい。標準のF2.8に変えようと思ったけれど、ダイナミックな構図にならないのと、強風でレンズを変更するのにかなり苦労しそうだったからやめておいた。

ピントはマニュアルにしてライブビューで拡大→最も明るい星がシャープになるよう合わせていった。ピントを合わせたらそこから動かないようにマスキングテープで固定した。

真っ暗、寒い、強風、大きな波の音、カメラに水しぶきがかかる、構図がなかなか決まらない、ピントも合わない。そんな状況下だったので、「何やってんだろう自分は。帰りたい」という気持ちになった。でも、なんとか天の川をキレイに写真に収めることができて、初めてにしては満足のいく撮影になってよかった。

日の出のグラデーションと天の川を撮影できるのはこの時期ならではという事前情報も得ていたのだが、何にせよとにかく風が凄まじい。日の出はもうすぐだったのだが風の勢いは増し、カメラにもバシャバシャと容赦なく水しぶきがかかるし、三脚の揺れ具合から限界を感じた。周りのカメラマンたちも、「これはアカン」と言わんばかりにそそくさと撤収を初めたので、私も帰ることにした。

家に帰って撮影した写真を見ると、思った以上にピントがシャープにきていたので嬉しかった。やっぱりISOを上げすぎたためかノイジーになってしまってちょっと残念。次は明るい標準レンズでチャレンジしてみたい。

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コメント

No title

縦に走る夏の天の川はよく見かけるのですが、冬でも天の川を撮ることができるんですね。
定番の露出とか全然知りませんでした。
勉強になります。

大学の地質調査で城ヶ島にいったことがあるのですが、馬の背まで結構足場が悪い(ごつごつしている)ですよね。
夜なんてライトないから、海に落ちなくて良かったです(´Д`)

2021/02/27 (Sat) 00:31 | 9 #- | URL | 編集
No title

>>9さん

私も天の川はずっと夏の風物詩と思っていたのですが、どうやら寒い季節でも見ることができるそうなんです!寒い時期は地平線に横たわるように見えて、夏にかけて徐々に縦になっていくらしいですよ。

地質調査で城ヶ島に行かれたことがあるんですね!確かに、馬の背までなかなか足場が悪かったですw懐中電灯だけが頼りだったので普通に怖かったですね・・・。

2021/02/28 (Sun) 08:14 | なりさこ #ut/oHyOM | URL | 編集

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