
毎朝、子供たちを保育園に送るのは私の役目。今日もいつものように家を出たところ、駐車場に停まっている我が家の車を見て娘が言った。
「汚れているから、今度のお休みに綺麗にしてあげようね」
確かに、長いこと洗車をしていない我が家の車は相当汚かった。しかし、来週にはもう新車が納車されるので、洗う必要もないと私は思った。
「う〜ん、もう新しいお車がくるから洗わなくてもいいんじゃないかな」
「なんで?かわいそうじゃん!ピカピカにしてあげよう?あと少し乗るでしょ?」
予想外の娘の返しに、一瞬とまどった。
「確かに…そうだね。今度の休みに洗ってあげよっか。」
今までお世話になった車に対し、4歳児なりにお別れの寂しさを感じているらしい。思い返せば、娘が産まれる直前もこの車で妻を病院まで送り迎えしていたり、私にとっても思い出がある車だ。娘に気付かされるとは、意外だった。
どうせいつか乗り換えるからとかいって、雑に扱ったりぶつけまくってすまなかった。今週末の休みはちゃんと洗ってあげよう。