
先日、後輩カメラマンの家にお邪魔したときの話です。
カメラレンズをクリーニングするとき、何度も「ハァー」と息を吹きかけ、ゴシゴシと拭いているのを目にしてしまいました。
ちょっと待ったと、私は慌てて止めたのですが、どうやらレンズにコーティングが施されていることを知らずに、このような行動に出たようです。
「えっ、そうなんですか?別に、大丈夫ですよ」
と、ことの大きさを理解していない後輩に喝!
レンズのクリーニングは専用のレンズ拭きで行うのは大前提ですが、クリーニングのために息を吹きかけ、曇らせてはいけません。二酸化炭素に含まれる有害な酸で、レンズを強く擦ることでコーティングが剥がれてしまう可能性があるのです。
クリーニングするときは、専用のレンズ拭きで中央から軽く押さえるようにしてクルクル回し、徐々にクルクルの範囲を外側に拡大していくのが正しいやり方。ホコリが付いた場合でも、息で吹き飛ばしたりせず、必ずブロアーを使用しましょう。
先輩のカメラマンも言っていましたが、写真に対する敷居が下がっているだけに、今はそういった基本的なことを教える人がいなくなった。という話もあります。
今、レンズに息を吹きかけてクリーニングしている方は、すぐにやめましょう。